2016年10月23日日曜日

死にざま

この3日間。
長い電車移動の間に,「死」について考えた。
ある出来事があって,考えさせられたと言った方がいいかな。
死に際して,何を思うのか。
決して後悔はしたくない。
やりきったと思って,瞼を閉じたい。
これからは,今まで以上に全力で毎日を駆け抜けたい。

Y君に贈る。
中也の「生ひ立ちの歌」




    幼年時
私の上に降る雪は
真綿のやうでありました

    少年時
私の上に降る雪は
霙のやうでありました

    十七―十九
私の上に降る雪は
霰のやうに散りました

    二十―二十二
私の上に降る雪は
雹であるかと思はれた

    二十三
私の上に降る雪は
ひどい吹雪とみえました

    二十四
私の上に降る雪は
いとしめやかになりました……


私の上に降る雪は
花びらのやうに降つてきます
薪の燃える音もして
凍るみ空の黝む頃

私の上に降る雪は
いとなよびかになつかしく
手を差伸べて降りました

私の上に降る雪は
熱い額に落ちもくる
涙のやうでありました

私の上に降る雪に
いとねんごろに感謝して、神様に
長生したいと祈りました

私の上に降る雪は
いと貞潔でありました

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