先日,組織学会に参加した時のこと。
学会長の報告の際に,ノーベル経済学賞の受賞者でもあるハーバート・A・サイモンの言葉が紹介された。
ゼミ生達に非常に響く言葉だと思うので,紹介しておきたい。
「空を飛ぶ鳥をマネして
人間も空を飛ぼうとするのなら
鳥が飛ぶ本質的メカニズムを抽象的に捉えることが重要である。
人間が完全に鳥になりきることは不可能だからだ。
飛ぶ本質を考えるには
ムササビ,トビウオなど
一見違った飛び方をするものを比較し
理解を深めることも大切だ。」
表層的な現象・事象にとらわれてはいけない。
その現象・事象とは何なのかを抽象化して捉えるためには,その現象・事象間の奥底に通底する何かを理解することが大事だ。
目の前のワンショットの現象・事象に目を奪われてはいけない。
通底する何かを発見できたと思ったならば,今度はそれを近似する現象・事象と比較してみることが必要だ。
そうすることによって理解したい現象・事象の本質により接近することにつながるであろう。
以上のことは,研究にも,そして社会人として組織で生き抜いていくためにも,きっと役に立つだろう。
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