2012年7月31日火曜日

苦悩がにじみ出る研究

4年生の卒論発表も,4,5回を数える。
この時期にしては,ずいぶん多い方だ。

しかし,皆,発表をきれいにまとめようとする。
ゼミでの発表は,自分で考えてきた筋が,論理的に一貫しているか否かについて,ゼミの皆に叩かれるためにある。
それを怖がっていはいけない。
ゼミの発表前に,私の所に相談しにきたいという子が最近多いが,何のため?
ゼミで叩かれるのが怖いから?
研究は孤独な取り組みだ。
試行錯誤の連続だ。
無駄ばかりだ。
何十編もの論文を一週間かけて読んで,結果として当座の論文作成にはまったく使えないことが分った,なんて笑えないことも再三再四だ。多くの無駄の積み重ねから,直感が磨かれ,センスが磨かれ,努力が身につき,そして初めて人と違う文章が,論文が,書けるようになるのだ。

苦しんで苦しんで,その結果を夏ゼミでぶつけたまえ。
そのために7時間もかけて,全員の発表を夏休みにやるんだろ?
体面なんかを気にしているようでは,真の良いゼミなんかできるわけないだろう。

2012年7月30日月曜日

日曜日出勤 again

今日の日曜日も,息子がいない。
今度はサッカーの合宿で。
午前中は期末試験の採点をして,午後は大学に出勤。
図書館でレヴューをしてから,明日から始まる実験室実験第二弾の準備をする。

明日以降は,しばらく研究に専念できる日が増える。
ここを集中していこう。
秋学期が始まるまでの期間は,近年,本当に貴重な研究期間になった。

ところで,合宿のOBの参加者が続々と増えている。
今のところ13名。
おそらく20名は行くんじゃないかな。
皆に会えることを楽しみに頑張ろう!

2012年7月28日土曜日

タスク

我がゼミが家族主義を標榜していることは,以前にすでに書いた。
お互いがお互いを思いやり,暖かい風土を目指し,容易に見捨てやしない。
オンとオフをしっかり切り換え,オフのときは,とにかく楽しく,仲良くやる。

しかし,オンのときは,厳しい雰囲気のもと,カッコよく言えば,学理の探究を目指す。
普段は仲が良くても,オンのときは,口角泡を飛ばす。
その議論に割って入ることができなければ,その場にいる意義はない。
議論に積極的に加わるためには,集中して人の話を聞き,良く頭を働かせ,良く考えることが必要だ。
そして,なによりも報告者の研究内容を,議論を通じてより良くしてあげたいという気持ちを持つことが重要だ。
どうであろう,現在のゼミ生は,以上のことをキチンと実践できているであろうか。
できていない者には,猛省を促したい。
我がゼミでは,ゼミ生は「いて欲しいからゼミにいる」のではなく,「いる必要があるからいる」のであることを強く意識してほしい。

ちょっと話題が変わるが,タスクについてである。
割り当てられた仕事という程度の意味であるが,私は次のように取り組んできた。
タスクは決してさぼらない,必ずやる,これは当たりまえ。
それに加え必ず締め切りは守る。
それも締め切りよりずっと早く仕上げる。
明日やろうは,馬鹿野郎と,考えてきた。
そして,そうやってきたことが今の自分の立場をつながっている。

ゼミのグループワークのタスクをおざなりにしてはいけない。
諸君は「馬鹿野郎」ではないはずだ。

2012年7月26日木曜日

33ヶ国

昨日,卒業後2年目のOBがゼミに遊びに来てくれた。
1年半弱にわたり,実に世界の33ヶ国を放浪してきた彼である。
経験談を1時間話してもらい,その後,懇親会でいろいろな話を聞いた。
私自身も本当に楽しかったし,学生もとても刺激を受けたようである。
「あぶない」話しも多かったけれども,貧困問題や階級問題など,現地に立った人間でしか体感できない有意義な話しも多かった。
その彼は,しばし休息し,金銭的な問題に取り組んだあと,また旅に出るつもりらしい。
そういう人生もあろう。
似非バックパッカーであった私からすると,うらやましい限りである。
いや,うらやむまい。
私は眼前の課題に全力で取り組もう。

とにかく,また遊びに来い。
渡辺ゼミはお前のポートの一つだ。
羽を休めに帰ってこい。

2012年7月24日火曜日

我が家に新しい仲間が・・・

我が家に新しい車がやってきた。
小さいころから好きだったワーゲンのビートル。
若いOGが届けてくれた。
事務的な手続きが終了し,軽い夕食を一緒にした。
短い時間だったけれども,会話をしばし楽しんだ。
その際,何気なく発せされた「休日はいくらでも眠れるんです」という一言が,私の耳に残っている。

きっと慣れない仕事に日々疲れているんだと思う。
食事を取る気も起らないほどの,ただただ眠たいという懈怠を生みだすほどの労働にさらされているのであろう。
入社したばかりの7期の連中は皆そうだと思うが。
胸がきゅっと締めつけられるような感覚とともに,声を張り上げてエールを贈りたい衝動にかられた。

今は慣れない仕事に疲れるばかりかもしれないが,しばし踏ん張れ。
ぶっ倒れるくらいの仕事を求められているということは,すなわち諸君がそれくらい社会に求められているということだ。

松下幸之助翁も言っている。
会社が大きくなって,仕事の規模がどんなに大きくなっても,若い頃,会社もまだほんの小さいころ,足が棒のようになるまで働いて,家に帰り,庭で沐浴して,「ああ,今日も良く働いた」と充実感に満たされた時が,最高に幸せだった,と。

新社会人の若い諸君!
頑張れ!
頑張れ!




過ち

過ちを生涯犯さない人間などいないであろう。
私も,多くの過ちを,その人生のなかで犯してきた。
どこぞの市長ではないが,聖人君子のような生き方はしてこなかった。

しかし,同じ過ちは繰り返さなかったような気がする。
私の身の回りの人たちが,犯してしまったことの,その悪性に気づかせてくれた。
教師からぶんなぐられたことも一再にとどまらない。
大事なことは,過ちを過ちとしっかりと認識し,二度とそれを繰り返さないことであろう。
世の中には,犯してみないと,その意味に気づかないこともあるし,それをした後の影響の大きさに気づかないことも多い。
してしまったことは仕方ない。
これからどう自分を処するかだ。

もう十分反省していることだろう。
犯したことの意外なほどの重さに恐れおののいているかもしれない。
這い上がってくることだ。
過ちを犯し,それを克服し,そして這い上がってきた人間の方が,ずーと良い子ちゃんだった人間たちより,人にずっと優しくなれる。

最終的に,その人の徳性を高めることにもつなげることができる。
その人次第である。
私は,ただ,それを待つ。
大丈夫。
私はそんなことでは見捨てやしない。

2012年7月22日日曜日

日曜日出勤

息子が今家にいない。
この春から習っている少林寺拳法の合宿に行っているから。
すると,日曜日にすることが減る。
そこで,とりあえず畑仕事を簡単にした後,大学に行くことに。
すると,図書館が開いていた。
試験前だから。
図書館で文献レヴューをする。
春からレヴューを丹念に行っており,すでに会計専門誌2誌について,それぞれ50年分のレヴューを終了させている。
でもって,今,また別の研究雑誌の50年間レヴューに取り組んでいる。
もうあまり時間がない。
急がねば。

でも,自宅では答案の山に取り組まなければならない。
東洋と青学はすでに試験が終わっており,急ぎ採点しなければならないのだ。

あー,好きな本,読みたい。
時間を気にせずに。

2012年7月20日金曜日

教養人

昨日,教授会の後,教員の懇親会があった。
そこである先生と大学における教育についてお話ししている際,いつぞや文献レヴューをしている時にふと目についた言葉が自然と出た。
J・S・ミル の言葉である。
「真に教養ある人間とは,すべてについて何事かを知り,何事かについてはすべてを知る人間だ。」
重い言葉である。
大学における教養科目の重要性が示唆されている。
最近,我が学部は低年次に専門科目をおろし過ぎ,教養人の育成をないがしろにしてきたのではないであろうか。
っていうことを,ひとしきり語った。

しかし,私にも・・・何事かについてすべてを知ることができる日が来るのであろうか。

2012年7月17日火曜日

長い・・・ちょっとね

私が春学期に担当する原価計算論という授業は,週二回の講義科目である。
今日の授業が27回目であった。
長い・・・。
あと3回もある。
最後の授業日が7月27日である。

思い起こせば,我々が大学生であった20数年前のあの頃は・・・
7月に入ったら,もうすでに学生たちは夏休みモード。
おそらく2週目ぐらいには講義は終わっていたのでは。
でもって,秋学期の開始日は10月1日であった。
それが今や8月に入ってもまだしばらくテスト期間で,9月も20日ぐらいから授業が開始ししてしまう。
時代の趨勢とはいえね・・・

とはいえ,私はプロであるからして決して休講はせず,30回講義をしろというのなら,それをこなし,様々なレベルの学生すべての興味を喚起する要素を織り込みつつ,教えるべきことは教える講義を目指します!

2012年7月16日月曜日

商学部ガイド

先ほど,本当に懐かしい人からメールを貰った。
20数年ぶりであろうか。
一時期,私が預けられたゼミの後輩からであった。
その後輩の娘が中大の商学部を志望し,日曜日のオープンキャンパスに一緒に来たそうだ。
そこで配られた商学部ガイドに,私が出ていてびっくりしたという。
それで懐かしく思い,メールをくれたのである。
私も,彼のことは野球好きで,本当に人がよい後輩であったと,しっかり顔を含めて覚えていた。
ガイド用に文章を書いたり,ガイドに載せる学生やOBを自分のゼミ生から選んだり,この種の仕事は結構面倒なんだけど,こういったことがあるのなら,引き受けて本当に良かった。
明日,大学から,機会があったらぜひ会おうと返信することにしよう。

ところで,その2013年版の商学部ガイドには,7期の税理士志望の女の子と3期の馬好きの会計士がでています。
結構,良いことが書いてあるよ。
皆も中央大学のホームページから見ることができると思うので,見てみたら。

でも,私の写真がなぜか年寄り臭く写っているのが気に食わないけど・・・。

2012年7月15日日曜日

走る

今,3年生のグループ研究は,結構なスピードで展開している。
皆,ついてこれているだろうか。

その場にいたいのなら,精一杯走ることが必要である。
もしその場から少しでも先に進みたいのなら,もっと速く走ることが必要だ。

何もしなかったら,あっという間に後方に置き去りにされてしまう。
ただ,ゼミの時間に,その場に一緒にいるだけでは,すぐに周回遅れになってしまう。
そうなってからでは,追いつくことは本当に大変である。

我がゼミは,家族主義を標榜するが,ハイ・パフォーマンスを指向する組織体でもある。
置き去りにされた人がいれば,家族全体が迷惑を被ることになる。
置き去りにされた人を何とかしたいと思い,心を痛め,研究を横に置き,その人が追いつけるように貴重な時間を振り向けるかもしれない。
しかし,これからは本当に時間との戦いでもある。
貴重な,本当に貴重な時間である。

心当たりのある人は,懸命に立ち向かわなければならない。
それができていますか?

2012年7月14日土曜日

大猟の土曜日

これだけとれた。











トマト各種。
プチトマト
桃太郎トマト
黄色いのはフルーツトマト。
ナス各種。
ベイナス
普通のナス
長ナス
それに,インゲン,キュウリ,オクラ,あとは枝豆。
食卓を賑わしまくってくれている,最近です。

さて,今日は早朝の息子とのサッカーの練習,そして畑作業をして,学校に来ています。
午後から3年生の臨時ゼミがあるため。
今年はスケジュール的に早く一定の研究成果を出さなければならないため,各グループともにほぼモデルが完成し,すでに実証データを入手する段階に来ているところもある。
研究方法論も各グループなかなか工夫しており,協力企業からデータを入手し,ラージサンプルリサーチを行うと同時に,ヒアリング調査も行い,さらには学生を対象とした実験室実験を行い,仮説の検証をよりリゴラスに遂行しようとしている。
プロの研究者だって,ここまでやる人は少ないってのに。
ま,それだけ大変なんだけどね,覚悟しなきゃね。

2012年7月13日金曜日

先輩

昨日,高校の先輩と久しぶりに飲んだ。
会計士を長くつとめたあとに,現在は請われてある会社の社長をしている人である。
今春卒業したゼミ生が,その会社に入社した関係から,その子も一緒に3人で楽しい時を過ごした。

高校時代は,サッカー部の先輩であり,ただただ怖い人であった。
今でも怖いが,話しをしていると,その優しさが伝わってくるし,社員に対する愛情を感じる。
従業員を大事にする会社であり,ゼミ生を預けて本当に良かったと心から思う。
会社に貢献してもらいたい,そうも思う。
精進してほしい。

その先輩のゼミの先生は,もう中央大学を定年でリタイヤしているのだが,その先生に声をかけて,ぜひ8月にまた飲もう,ということになった。
その他にも経理研の講師をしている人と,その方の奥さんで商学部で非常勤講師をしている人も誘うことになった。いずれも先輩が経理研に深くかかわっていたときの後輩だそうだ。
私もその奥さんの方とは,大学院生時代の後輩であり,知り合いである。
楽しい飲み会になりそうである
明日,早速そのリタイヤされた先生にお電話して,ご都合をおうかがいすることにしよう。

2012年7月11日水曜日

中大ポロシャツ

先日,バスケ部の監督に,部員や関係者が着用しているポロシャツを,着るかどうか聞かれた。
即,YESと答える。
ということで,マネジャーがネイビーとホワイトのポロシャツを持ってきてくれた。
でも,Lサイズであったため,大きいのでは?,という懸念からしばらく着用しないでいた。

今朝,ゼミに向かうに当たって,心機一転のために,シャツを着てみた。
すると,ぴったり!
とりあえず今日はネイビーを着た。
なんとなく,気持ちが引き締まる。
そして,今,ゼミに臨んでいる。
いいね,来週以降もゼミはこれでいこう(制服かよ!)。

2012年7月10日火曜日

パラリンピック

今日の非常勤先のT大学での出来ごと。
授業終了後,一人の女学生が質問に来た。
来週の期末試験を事情によって受験できない,ついては課題を課してくれないか,とのこと。
私は今までにこの手の申し出を,公欠届が出る場合を除き,受け付けないことにしてきた。
事情を聴くと,水泳の大会があるという。
そこで,公欠届は出るのかと,まずは聞いた。
出ない,なぜなら大学の部活動ではないからと,その彼女は答えた。
では,対応は難しいといったんは答えたが,ふと関心をもち,どういう水泳の大会かと聞いた。
すると,パラリンピック出場をかけて日本での一位を争う大会であるという。

彼女の右足は完全に義足であった。

特別な対応を約して,私は自分のメールアドレスを教えた。
にっこり笑い感謝の言葉を述べる彼女。
きびすを返し,待っていてくれた友達の所に戻っていく。
その後姿にしばし目が離せず,一瞬,彼女のこれまでの人生に思いを馳せようとして・・・止めた。

私になぞ,到底その一端すらも想像できまい。
分っていることは,これから彼女が闘いに向かうということだけ。
日の丸を背負い,我々に勇気を与えてくれるために。
いや・・・彼女が何のために闘うのか,その理由を空想するのは止めよう。

いいじゃないか
勇気をもらった
それだけで

ありがとう

2012年7月9日月曜日

月曜日の一日

季節外れの台風によってだいぶ痛めつけられたが,それでも我が家の野菜たちは,豊富な食材を提供してくれ続けている。
特に,キュウリ,トマト,ナスは本当に食卓を賑わしてくれている。

今朝も収穫したばかりのトマトを朝食にいただいて,大学へ。
現在,大がかりな実験室実験を実施中だが,今日はその第二弾を実施。
サンプルサイズはいよいよ100に近づいてきたが,出来れば150を目指したい。
授業期間終了後をめどに再募集をする予定。

今日は,実験の後,1年生の研究相談を受け,それから院生候補者と外国語論文の読み合わせをした。時間にして二時間。

それから,OBOGに送る合宿通知の手紙に貼る宛名ラベルを作成する。
OBOGの数も60人を軽く越えてきたため,結構時間もかかる。
住所変更なんかを反映させようとするとね。

あっという間に一日が過ぎる今日この頃。
さぁ,忙しい明日に備え,もう寝ましょう。

2012年7月6日金曜日

もうすぐ

春学期ももうすぐ終わりです。
中大は7月最終週まで授業があるけれども,非常勤先はあと授業は残り一回ぐらい。
いよいよ研究モード。
と,いきたいところだけど・・・。
3年生のグループワークが,例年より一カ月ほど早く一応の結果を出さなければならないため,7月中にあとひと踏ん張りしなければならない。
皆,やる気があるので,おそらく何とかなるであろう。
ただでさえロングの水曜日とは別に,土曜日もゼミをやりたいっていうぐらいなんだから!
みんな,頑張ろうね。

2012年7月4日水曜日

OBOG来訪

今日のゼミには,3期と4期のOBOGが来訪する。
学生にとっては,普段とは異なる視点から意見を言ってもらえる良い機会であろう。
また,OBOGにとっても,組織のマネジメントの「理論」に触れることのできる,やはり良い場になることと思う。

ところで,明日は商学部の先生方の前で,今までのゼミの運営方法について報告しなければならない。
ベーシック演習はもう7年,課題演習は3年間,専門演習は9年間,指導をし続けてきた経験を語ればよいのであろうが,いざ準備をするとなると,いい加減にはできず結構時間がかかってしまう。
さて,これから2限のベーシック演習までの間に完成させてしまおう。

2012年7月2日月曜日

実験室実験

今日から学生の皆さんに協力をお願いして実験室実験を実施し始めた。
今年の1月と2月したヴァージョンの続きである。
今日一日で20名以上を対象に行ったが,出だしとしては順調である。
分析結果は,今年の夏の学会で報告する予定。
7月一杯は実験を繰り返し,十分なサンプル・サイズを確保したい。
でもって,8月は分析に時間をかけ,論文にまとめ,学会報告に備えることとしよう。

さて,明日はハードな一日。
でも,それも残り3週間ほど。
もうあとひと踏ん張り!