2022年11月8日火曜日

プロデュース論7回目!!

本日の講師は,東急エージェンシーのクリエイティブ・ディレクターの野口大介氏。

プロデューサーとクリエイティブディレクターの役割は,根本的には一緒。

いずれも目的を定め果たす人。

一言でいうと総合責任者。

違いがあるとすると,クリエイティブ・ディレクターは主にクライアントの課題解決のために存在していて,みんなを巻き込み,元気に最後まで導く,船長のような役回りを果たす。

たとえば,課題抽出,戦略立案,コンセプトづくり,実施(プロダクト,CM,デザイン,イベント,WEB・SNS,PR)など,コミュニケーションやビジネスに関することまで様々。

課題解決に導くフレーム。

現状の商品の存在価値に課題があり,その課題解決のためのちょっと無理めなミッションを設定する。

そして,現状の商品がそのミッションをクリアするために強烈なエンジンになるものを「コアアイデア」と言う。

良いコアアイデアは,ターゲットや世の中に良い影響を与えるブランドアクション(簿ランドの存在意義を行動で示す課題解決行動)。

コアアイデアを考える視点。

①クライアント,商品,サービスの「らしさ」をイメージする。

②本能的に揺さぶられるか

③世の中や空気,当たり前の「逆を見る」

④メディアは届ける場ではなく「着火場所」ととらえる

⑤アイデアが閃くシーン(例えばランニング中)を見つける

⑥もっとも大事なのは「着地点」


課題解決事例1

NHKの存在意義を18歳に示すために行ったブランドアクション。

設定されたミッションは,NHKが甲子園のような青春装置になる。

課題としては,18歳はそもそもNHKを見ない。

設定した視点は,18歳が主役で超有名なアーティストが脇役になる。

コアアイデアは1000人の18歳が主役になる「18祭」。

1000人の18歳が主役,ONE OK ROCKと奇跡のステージを創る。

憧れのアーティストと一緒に奇跡のステージを創る。

強い参加性,努力,勇気がイベントの成否を左右する。

かけがえのない体験を提供し,人生の可能性を感じてもらう。

18歳に動画で応募してもらう。

それをみてONE OK ROCKに曲を創ってもらう(「We are」)。


課題解決事例2

課題は,バーガーキングのブランドコンセプトは「Your way(すべてはあなた次第)」だがほとんど知られていないこと。

視点は…ハンバーガー=マクドナルドが当たり前だが,本当に当たり前なのか?

これまで,直火焼きで大きなハンバーガーという売りだが,トッピングとかも自由なのだが,その「Your way」がほとんど知られていない。

設定したミッションは,お客様好みのハンバーガー。

コアアイデアは,プレミアム・フライデー・ワッパー(PFW)。

プレミアムフライデー4年目のタイミングで,中身が不明の金のPFWを発売。

実は,名前だけプレミアムで,いつもと変わらないワッパー。

箱の裏にはトッピング自由な無料券付き。

ブランドコピーのYour wayっを体現したブランドアクション。

着地力は…キャンペーン当日にほぼすべての都内店舗をチェックする。



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