本日の講師はLINE株式会社のLIVE事業部の事業部長である浅野裕介氏。
最初に自己紹介が行われたが,プロデューサーには特別なスキルやアイデアがなくても,学生時代に特別なことをしていなくても,なれる!とお話しいただいた。
プロデュースとは,たいてい3つをかけ算すれば「アイデア」は産まれる。
例えば,「時流」×「やりたいこと」×「初めての●●」
本日のご講演の内容(「時流」を中心に)
①コンテンツプロデュースに必要な流行・拝啓を知る
②ネット上のトレンドの変遷を体系的に学ぶ
③エンタメ×動画のケーススタディに沿って紹介する
個人の力がビジネスに:クリエイターエコノミー市場の急成長
個人の影響力が拡大し,個人が経済圏を形成
3年前の市場規模,日本:500億円,中国」1.9兆円
現在の市場規模,日本:1.4兆円
この時代の象徴:韓国ドラマ「梨泰院クラス」画期的なヒロイン像:ネット世代のインフルエンサーから転じた天才的経営者
個のコミュニケーションアプリ:LINE
LINE LIVEサービス:個人の配信者が稼いでいる
動画接触状況:個人のコミュニケーション接触にシフト
国内動画SNS市場:投稿ハードル高低,盛れない・盛れる
投稿ハードルが低くて,盛れるものが受ける。
没入感,承認欲求と模倣性,日常・リアル,これらの3つの要素があればヒットする。
LINE LIVE縦型配信の事例
縦型の視聴環境:2016年,縦向き視聴が横向き視聴を上回る
縦型配信の効果:エンゲージメント数が数倍に
スマホ専用のMVが作成され,革命と言われた(MV/Run and Run_Lyrical school)
没入感と日常・リアルがすごい(MV/never young beach,金曜日の新垣さん,ネトフリのプレヴュー機能)
まとめ:没入感
1.スマートフォンだから縦型フォーマット
2.ビデオ通話のような一人称視点での映像
3.画面占有率に比例する熱量と共感性
承認欲求
インターネットメディアの歴史
5ちゃんねる→mixi,facebook→TikTok,インスタ,ツイッター→YouTube
承認欲求あるいは自己実現欲求を刺激する方向で発展してきた。
ソーシャルライブサービスの基本設計・考え方
コミュニケーション:見たい,話したい,感謝されたい,会いたい,独占したい
コンテンツ:プライベートを覗きたい,雑談したい,ありがとうと言われたい,オフラインで接触したい,1to1で接触したい
プラットフォーム:最初の二つは「場の設定」,最後の三つは「ステージの提供」
LINE LIVE事例:ただ名前を呼ぶだけの動画が最も視聴数が多く,投げ銭も多かった
若年層女子のSNSサービスの利用状況
投稿する動画の種類:日常生活の動画,ダンス動画,手書イラスト動画,リップシンクの順
Mix channel(カップル動画→友情動画→ダンス)からTikTok(個人の面白動画→友達同士で面白動画→有名人へ拡大/コピー)へ
動画配信者のライフスタイルはいかに「リア充」なものに仕上げるか
自分一人でも「リア充」になれる時代
まとめ:承認欲求・模倣性
1.自分を認められたい,名前を呼ばれたい
2.手が届く範囲の身近な憧れを求める
3.簡単にコピーできるものを求める
Z世代:日常・リアルが大事
エンタメとコミュニケーション:ポケモンGO,MCラップバトル,シン・ゴジラ,デス・ストランディング
「1:n」から「n:n」のサイマル・ウォッチング
前者,配信者が主,視聴者が従,視聴者が配信者へネタを提供し番組が成立
後者,配信者と視聴者の主従が入り乱れている状態,誰もが主役,配信者が視聴者へネタを提供し独立したコミュニケーションが成立
まとめ:日常・リアル
1.スマホ=ビデオ通話=日常とリアルを求める
2.演出の必要なし,ありのままを求めている
3.縦と横のコミュニケーション設計
ケーススタディ:長渕剛オンラインライブ
不安を抱える人たちにエールを送るために実施,視聴者数は延べ10万人,スタジオに視聴者300人の画面が映る,終了後反応がなく声が聞こえないのが不安だった
個人の名前を呼んでもらう演出,画面占有率のために目だけが映るぐらいまでアップ,終了後楽屋まで追いかけて映像を撮る
長渕さんにプレゼンした企画書:コンセプト,史上初の試み(何かを背負っている,再起を図りたいと思っている500人を仮想会場の場に招待,日本全国の困っている人,再起を図る人との生コミュニケーション,その方個人からのリクエスト演奏など),メモリアルな日に実施,10代の芸能人のゲストプラン
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