2015年9月26日土曜日

ガチゼミの効用

9月10日付けの日経新聞の夕刊に,次のような記事が掲載されていた。

『大学で「主体的な学び」経験、社会生活に自信 民間調査』

「大学時代に少人数学習や教員との双方向のやりとりなど「主体的な学び」を多く経験した人ほど、卒業後に自信を持って社会生活を送る傾向があることが、ベネッセ教育総合研究所が10日までに発表した調査で分かった。
同研究所は「各大学は体制をより充実させるべきだ」としている。
調査は今年春、キャリア教育などの導入で大学教育に改善が図られた時期に在学した23~34歳の1万1613人と、それ以前に在学した40~55歳の8220人を対象に実施した。
大学時代に少人数学習や自分の考えを徹底して深めるなどの「主体的な学び」を多く行ったと考える人のうち、93.2%が「大学時代に成長を実感した」と答えた。
これらの学びの少ない人では73.4%となり、約20ポイントの差がみられた。
こうした学びを多く行った人ほど「危機的な状況に立ち向かって解決していける」「物事が思うように進まない場合でも適切に対処できる」といった項目で「そう思う」とした割合が高かった。
同研究所の担当者は「ゼミや実験などに目標を設けて取り組んだ経験は、卒業後の社会生活での高い自信につながる」と指摘している。
大学の授業のあり方を聞いた項目では、23~34歳の70.6%、40~55歳の79.3%が「単位を取るのが難しくても、興味がある授業がいい」と回答した。
同研究所が12年に大学生約5千人に同じ質問をした際は45.2%にとどまっており、担当者は「在学中は単位を楽に取れるかが基準になりがちだが、卒業後に授業の重要性を実感する人が多い」と分析している。 」

ガチゼミを経た人は,企業に入社した後も,専門用語でいうところの「自己効力感」が高いことが示唆される。
課題特定的な効力感が,般化するのかね。
自己効力感が高い人は,実証研究のメタ分析を通じて,次のような行動的・心理的傾向があることが分かっている。
①困難な事態に直面しても容易にあきらめず,粘り強くそれに対 処する。
②脅威に直面したときでも不安をあまり感じない。
③複雑な課題のパフォーマンスがよい。
④自ら達成困難な挑戦的な目標を設定し,その遂行に強くコミットする。
⑤自律的に動機づけられる。
⑥職務満足度が高い。
⑦職務パフォーマンスが高い。
なんだ,いいことばっかりじゃん。
将来を見据えれば,ガチゼミでの苦労もしがいがあるようですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿