2021年5月18日火曜日

単に労働時間の長さが悪いわけではない,と

3年のゼミ生から英語論文が入手できないとの連絡が。

全部で6編の論文。

一つは書物の中の一章で,図書館にもないので,これは購入するしかないね。

もう一つはマイナーなジャーナルなので入手できず,これは他大学の図書館からコピーを取り寄せるしかないね。

他の4編はDLして,送付してあげた。

しかし,3年生は良く頑張っている。

先行研究のレビューにおいて,これまでの期よりも圧倒的に海外ジャーナルを読み込んでいるね。

で,求められた論文の一つが面白そうだったので,ちょっと読んでみると…

実際,めっちゃ面白いわ。

Healthy working days: The (positive) effect of work effort on occupational health from a human capital approach https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0277953618300844

20,000人を超えるヨーロッパの労働者のデータを分析したところ…

適切な労働条件下であれば,健康状態が悪化する労働時間レベルはなんと週120時間以上。

しかし,労働条件が適切でなければ,週35時間程度でも健康状態が悪化するとのこと。

新古典派経済学は労働努力は健康に対して負の効果を及ぼすって言っているけど,産業保健・医学の分野においては,労働努力によっていくつかの心理的・身体的条件が改善される可能性があるって言っているってのを,労働条件を軸に整理統合。

うーむ,労働条件がいかに大切か。

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