2021年4月24日土曜日

リーダーとストレス,そしてテレワークとチームワーク

以下の2つの論文も面白いなぁ。

反直感的ってなんて面白いんだろう。


①Leadership is associated with lower levels of stress

https://www.pnas.org/content/109/44/17903.abstract

リーダーは,グループ内でより強力な地位に就くにつれて,より多くの要求に直面するようになる。

その結果,リーダーは非リーダーよりもストレスレベルが高くなるという一般的な認識がある。

しかし,ストレスを和らげる効果があると言われている「コントロール感」がリーダーに備わっていれば,リーダーになることでストレスレベルが下がるはず,と。

この研究では,軍人や政府関係者などの実在のリーダーを対象とした独自のサンプルを用いて,リーダーは非リーダーと比較して,ストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が低く,不安の訴えも少なかったことを明らかにした(研究1)。

研究2では,権力のある立場のリーダーは,そうでない立場のリーダーに比べて,コルチゾールの値が低く,不安も少ないことが分かった。

この関係は,リーダーの支配感の強さによって適切に説明可能。

これらの結果から,リーダーシップとストレスの間には明確な関係があるが,両者の間にはむしろ負の関係がある。


②縄田健悟・池田浩・青島未佳・山口裕幸. COVID-19 感染禍でのテレワークの急速な普及が組織のチームワークにもたらす影響に関する実証的検討:感染拡大の前後比較. 産業・組織心理学研究

テレワークが急速に普及し,チーム・バーチャリティが大きく向上したときにも,チームワークが悪化するわけではないこと,むしろ適切にテクノロジーを利用できるチームはチーム・プロセスやチーム・パフォーマンスが高い可能性を示唆。

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