2019年7月4日木曜日

Jリーグビジネス論12回目!

本日ご出校いただいたのは,川崎フロンターレ。
講師は広報グループから吉富氏。
営業部から本明氏。
冒頭いきなりサプライズ!
中大出身の中村憲剛選手の受講生向けのメッセージが!
ヒルトップの四季で良くご飯を食べていたって!

まずは歴史。
J2参入初年度優勝。
しかし,J1昇格後最下位で,すぐにJ2降格。
J2降格後の平均入場者数が平均3,784名と激減。
危機感を抱く。
川崎という地域に根差したサッカークラブ経営を!
では川崎市とは?
人口150万人。
川崎は公害の町,ギャンブルの町,繁華街の町。
胸を張って川崎出身とは言えなかった。
また川崎南部(工業地帯),中部(商業地域),そして北部(住宅地域)で分断されていた。
高橋ユニオンズ,太平洋ホエールズ,ロッテオリオンズ,ヴェルディ川崎など,川崎を本拠としたプロスポーツチームは続々と,川崎から出ていった。
Jリーグ参入後,大事な局面で必ず負けるということが特徴。

フロンターレの役割とアクションプラン
川崎を活気ある明るい街にする→市民クラブと位置付けて推進する→Football togetherというスローガンが生まれる。
富士通という大きなスポンサーはお金をだすけれども,口は出さない。
具体的アクション。
①開かれたクラブづくり
市民クラブへの転換。
運営会社を解消。
富士通100%子会社からみんなの会社へ。
後援会の統合(市長を後援会長に)。
②地域密着のHT活動
スポーツの普及や健康増進活動
フットサルコートの運営。
市立小学校の巡回指導(全113校)
小児科病棟の慰問事業(ブルーサンタ,1997~)。
地域の夏祭り開催(フロンタウンさぎぬま,昨年4000人,2006~)。
多摩川清掃活動(多摩川エコラシコ,普通にやっても面白くない,多摩川の生態系を楽しく勉強しながら,2008~)。
算数ドリルの製作と配布(2009~)。
③スタジアムの賑わい
来たことのない人に来てもらうための観戦のきっかけづくり。
また足を運んでもらうための楽しいスタジアムづくり。
試合に勝つことが一番だけれども,負けてもまた来たいと思われるスタジアムづくり。
ホームゲームイベント。
川崎の車窓から:実際の車両を長野県からトレーラーにのっけて運びスタジアムへ。
電車好きな人たちが集まる!
お子さんたちが喜ぶ!
イッツアスモウワールド:ちゃんこを振る舞う。ちょんまげトライ,すもう大会。
相撲の普及にも一役。
カブトムシの森:マスコットのカブレラが主役で,カブトムシを1000匹はなし,採集体験ができるように。
宇宙強大イベント:国際宇宙ステーションとの生交信(2016)。JAXAにプレゼンし,実現!
ホームタウンで大きな貢献をしているとして,9年連続第一位の評価を!

組織構成・経営情報について。
クラブを動かす2つの車輪。
強化部とサッカー事業部。
サッカー事業部は営業部,事業推進部,施設事業部,スクール事業部。
新メインスタンドの運用開始以降,売上高は4期連続増加。
売上高はJのなかでも4番目の多さ。
利益についても相対的に安定的に計上で来ている。
ただし,プロ野球や欧州のビッグクラブと比べると,まだまだ。

陸前高田市との交流。
震災後,算数ドリルを提供するところから始まる。
サッカー教室の開催。
かわさき修学旅行の実施。
2015年からはホームゲームイベントも。

チケット業務について。
入場料収入の増加。
平均入場者数の増加。
入場者の満足度の向上。
後援会会員数は44,269人。
優勝後,4万人を突破!
男性が63%で男性が多い。
40歳代が23%で最も多い。
川崎市の会員が圧倒的に多く,スタジアムのある中原区(住民100名のうち8名が加入)がダントツ。
平均入場者数の推移。
2001年は43%がシーズンチケット(中原区の100名のうち2名が購入)。
前売・当日券が49%。
BOXシートは年間で200万円。
プレミアムラウンジは,最上級の試合体験空間。

動員施策。
無料の招待企画:入場者数を増加させ,個人データ取得,ファンクラブの増加を目指す。
スポンサー招待(最大2000人),川崎市民招待,再招待。
企画チケットの販売:ユニフォーム付き,タオルマフラー付きチケット。コラボ商品付きチケット(チェーンソーアートで創った切り株のシートやイッツアスモウワールド企画の升席)など。
飲食とのコラボ:ビール付き,飲み放題付き,フード付きチケット。
お花見シート(花見,飲み放題,サッカー観戦付き)。

チケット電子化に向けて。
現在100%紙チケットだが,来年に向けて。
目的。
データの活用(顧客情報の蓄積→アクション)。
転売対策。
シーズンチケットはICカード化。
QRコードチケット(スマホ)。
リアルタイムに正確な着券情報をゲットできる。

広報業務について。
川崎フロンターレに関わる内部・外部関係者との接点となり,相互の適切かつ円滑な情報のやり取りを支援することが目的。
社外広報。
選手やクラブに関する情報を提供し,ブランドイメージの向上。
社内広報。
大事にしていることは,「何事にも細かく丁寧に(どうでもいいと思われることについても)」,「段取りがすべてと思うぐらい事前準備を」,「その時点,その時点で,ゴールを目指す,やりきる(対メディアには特に重要)」

情報の発信と収集。
発信:集客,利便性,交信・管理,コミュニケーション,ブランドイメージ
収集:見られ方,考えの共有,ヒント・気づき








0 件のコメント:

コメントを投稿