今話題になっている言葉があるらしい。
ある漫画の中の一節らしいが,確かに深い。
どんなに良い人間でも
きちんとがんばっていれば
だれかの物語では悪役になる
人間は,それぞれ価値観,善悪の判断基準,宗教などについて,異なっている。
だからこそ,自分が良かれと思ってしたことが,他の人にとっても良いとは限らない。
きちんと頑張れば頑張るほど,その方向性に対して異なる考え方・価値観を持っている人間からすると,物事を悪い方向へ悪い方向へと導いていっているように思える。
頑張っている人間に対する風当たりが強くなることもある。
へこたれそうになることもある。
組織に属していれば,なおのことである。
組織はかくも人間臭い人間の集団なのである。
しかし,そう言っているだけでは,組織で物事を前に進める際には,ダメだ。
そこで必要になるのが,マネジメント・コントロールなのだ。
組織では,社長が一人で何でもできるわけではない。
もし,何でもできるとすると,社員はいらない。
組織はいらない。
一人でできないからこそ,部下に仕事を任せる必要があるのである。
任せた以上,必要以上の介入はすべきではない。
部下は将棋の指し手なのであって,駒ではない。
駒として扱えば,モチベーションは速やかに減衰する。
思考停止の人材だけを育てることになる。
しかし,任せっぱなしにしてしまうと,上記の一節のように他の組織成員の物語の「悪役」になってしまう危険性が高まる。
本人が良かれと思って必死に頑張れば,頑張るほどである。
それは社長(管理者)としては困る。
だからこそ,任せた事柄を任せっぱなしにせずに,任せた人にとって望ましい方向に導いてあげることが必要になるのである。
その仕組みがマネジメント・コントロールである。
コントロールというと指示や命令をイメージする人が多かろう。
しかし,ここでのコントロールとは「影響及ぼす」といった意味合いである。
どうであろう?
かほど左様にマネジメント・コントロールとは,組織にとって生命線と言って良いほど,重要なものなのである。
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