昨日,本年度をもって定年退職される7名の先生と,依願退職される3名の先生の送別会があった。
私が学部,大学院とお世話になった師匠もその中に含まれていた。
バブル全盛の時代の大学はまさにレジャーランドで,私は最初どうしてもその雰囲気になじめなかった。
髪の毛をだらしなく肩まで伸ばし,大学にはほとんど行かず,毎日酒を飲み,することはバイトと本を読むことだけ。
そんな私が何を間違ったのか,原価計算のゼミに入った。
先生の顔も,どんな雰囲気のゼミなのかも,まったく分らないまま面接試験を受け,偶然合格してしまった。
正直,原価計算や会計学にほとんど興味はなかった。
最初は,ゼミの学習がいやでしょうがなかった。
でも,合宿での読書会では,活躍できた。
それまでの濫読といってよい読書歴が実に活きたわけである。
先生に褒められ,本当に嬉しかった記憶がある。
また,実に雑談が多かった先生で,またその雑談が私には楽しかった。
ゼミ生のなかには,それに反感を抱く者もいたようだが,私の耳にはとても心地よく響いたものだ。
人生観や恋愛観などを話される時,私にはとても詩的に届いた。
・・・実は,それが大学院進学を決めた理由。
学部時代,結局会計学には,ほとんど興味が抱けなかった。
なのに大学院に進んだ理由は,唯一,先生のご人格。
それのみ。
だから,現在,私が大学で会計学を教えているのが,ふと不思議に感じることが,今でも時々ある。
とにかく,今,私がここにいることができるのは,すべて先生のおかげといって良い。
しかし,先生と初めてお会いしてから,26年の月日が流れ,その間に様々なことがあり,私も不器用で,自分の気持ちを行動で示すことが苦手なこともあり,ここ数年はあまりお話しすることがなくなってしまった。
でも,心のなかでは,本当に今までのことを感謝申し上げているし,自分自身,それを伝えられないのをもどかしく思っている。
4月以降は,農作物が収穫できたら,必ず先生のお宅にお届けしよう。
そして,今までできなかった,色々なお話しをしたいと思う。
また,私のゼミのOGで,中大の助教を3年間務めていた原さんが,本年度を持って職を辞する。
4月から,新たな研究・教育の場を得ることになっている。
小さな大学なので,色々と大変なことも多いと思う。
雑事も多く,研究のための時間は,現在から激減すると思う。
でも,彼女ならきっと困難を克服するだろう。
なぜそんなことが言いきれるのかって?
それが渡辺ゼミ魂だからさ。
さて,明日は8:45から9時間近く,春ゼミを実施する予定。
うちのゼミとしては,この時期だけ書物を輪読するが,そのために終日をかける。
その後は,ゼミ長副ゼミ長を自宅に招待し,ご馳走する予定。
渡辺ゼミのイズムの伝承が目的。
さ,明日も全力で駆け抜けよう!
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