2010年12月24日金曜日

この一週間

先週の土曜日には,横浜国立大学と青山学院大学との合同ゼミがあった。
青学開催ということで,ついでにということで,表参道ヒルズとやらでの家内の高い買い物に付き合わされてしまった。
合同ゼミ自体は,3年生からすると学ぶところが多かったのではないかと思う。プレゼンする人間は,そのプレゼンの内容に全責任を負うものであり,特に用語の意味について質問されて答えられないのは,非常に恥ずかしいことである。普段,仲間内のゼミでは,相手の気持ちに配慮しすぎてできないような質問を受けてみて,いかに自分たちに足りないところが多いか気づいたであろう。

水曜日は年内最後のゼミということもあり,忘年会を開いた。
うちのゼミが時々使う,雀やウズラの焼き鳥を食べさせてくれる,地図に出てないような,ひなびた山の上にある,囲炉裏端で炭焼きで頂くことのできる店に行った。3年生は初めての学生が多かったので,雀の悲しい姿に驚き,囲炉裏を囲んで飲む雰囲気に感嘆していた。しかし,最後の麦とろは,なぜあんなにおいしいのだろう。

2010年12月17日金曜日

成功と失敗の帰属

今日の日経新聞のスポーツ欄の三浦知良のコラム。
彼は語る。
J2の最終戦における1得点の活躍は,人が言うように「カズは『持っている』から」ではない。
そのために普段の練習の時から,それを練習と思わず本番さながらの真剣さで取り組み,努力してきたからだ。
こうも言う。
1998年のワールドカップでメンバーから外されたのは,今思えば,自分の努力が足りず,実力が足りなかったからだ。自分のせいであり,当時の岡田監督は当然の判断を下したまでだ,と。

彼は,成功も失敗も,その原因を自己の普段の努力に帰属させている。
もし,失敗の原因を自分の能力に帰属させていしまえば,もって生まれた能力は変わらないので,次もまた失敗するのではないかという予期につながる。失敗の予期は次の取り組みを阻害する。やっても無駄だ,となる。
しかし,普段の努力の不足が原因ならば,その不足を埋めることができれば,次は成功するのではないかと予期することができる。やればできるという肯定的な自己評価につながる。だからこそ,必至に努力する。そして,成長する。
もし,失敗の原因を,己の内部の要因にではなく外部の要因,たとえば岡田監督に求めてしまえば,悪いのは監督であって自分ではない,となる。これでは努力につながらない,自己変革につながらない。

やはり一流と呼ばれる人は,経験から体得した「持論」を持っている。そしてそれは,原因帰属理論や自己効力理論といった心理学上の知見と完全に整合している。

大学の教員は,授業がうまくいかない,学生が授業中に寝る,私語をする,話しを聞かない,といった理由を,学生の資質に求めがちだ。しかし,果たしてそうか。考えてみる必要がある。自分に原因はないだろうか。

私は授業中の私語を決して許さない。粛とした場で授業は行われる。
しかし,授業中寝ている学生を叱ったりはあまりしない。
それを見ると,自分が学生の興味を引く授業ができていないからだと考える。
そして,授業運営の改善に闘志を燃やす。
しかし,思う。
その火はいつまでも燃やし続けることができるのだろうか,と。
もし,できなくなったとき,私は…。

2010年12月13日月曜日

嬉しかったこと

既に書いたが,先週の土曜日は,とても嬉しく,そして楽しいひと時を過ごした。
専門ゼミ以外の卒業生のグループと飲むのは初めてであった。
昔のベーシック演習の受講者たちで,実にその8割近くと会うことができた。
卒業後3年ぶりの者もいたし,ベーシック演習の最後の授業以来6年ぶりの者もいたが,皆昔のままで,少し予習はしていったが,名前と顔がすぐに一致した。
少々美化されている感はあったが,ゼミは良かったと言ってくれた。楽しかったとも。

ベーシック演習のエントリーの際に,皆が書いた志望届を読み上げ,誰のものか当てるといった遊びをしたが,ほとんどの人が当てられなかった。人は変わるし,変われるし,そしてそれが人なんだね。
それから1年生の時に作ったプレゼンファイルを皆に見せると,一様にその拙さを恥ずかしがり,しかし同時に,今の自分の成長を確認しているかのようだった。

私も本当に楽しく,時がたつのを忘れた。
早朝に畑作業をして,それから1時間半ほど息子のサッカーの練習に付き合い,それから学会のリサーチセミナーに院生と一緒に参加し,そして帰り際に古本屋街を散策し,それから院生とちょっと一杯ひっかけた後だったが,新宿駅終電ぎりぎり(最後の路線は終電間に合わず)まで,あっという間だった。

喜多君,小関君,戸端君,木村君,古田君,武山君,谷村さん,山内君,山本君,高張さん,そして春山君。来年,温泉に行こうって話に最後になったけど,楽しみにしています。
最後に古川君!連絡しろよ!!待ってるよ。

2010年12月9日木曜日

カブの味噌汁

今朝,カブの初収穫を行った。
早速,味噌汁に入れていただいた。少し土の香りがして,味は濃く,染みいる感じがした。
そして納豆を食べた。薬味のネギは,やはり前日収穫した九条ネギ。
とても豊かな食事に囲まれ,一日に向かう活力がふつふつと湧いてきた。
ところで,ブロッコリーの収穫数はすでに35株に及んでいる。まだまだ来春まで収穫できるので,100株は超えそうだ。これもまた,とてもおいしく,近所に配って評判でもあり,孝行な野菜である。

ところで,今週の月曜日に,都心で講演会があり,行ってきた。少し悩んだが,行って良かった。
守島先生,金井先生,若林先生,竹内先生といったメンバーが報告し,それをめぐって討論が行われた。以下,感想と個人的に印象に残ったご発言。

金井先生のレジュメは「深い」。

若林先生のご発言「行動パターンの真似はできても,行動パターンの共有の真似はなかなかできない」「組織には,変わらない組織,変わることのできる組織,そして変わりすぎる組織がある」。

竹内先生のご発言「メタ理論の実証は多いが,プロセス理論の実証は少ない」。

守島先生のご発言「XとYの関係の実証だけでは,学問として不十分」。

2010年12月8日水曜日

2004年度ベーシック演習

今週の土曜日に実に楽しみな会がある。
2004年度ベーシック演習の学生だった皆との会食である。
私は2005年4月から2007年3月までアメリカに行っていたため,2004年度にベーシック演習を受講していた1年生が,4年生になったときに帰国したことになる。その時も,2年ぶりということで,何人かの学生たちと飲み,さらには彼ら彼女らの卒業式の日にも飲んだ。
とにかく個性のある子が多く,いろいろな意味で面白かった。
1年生で私に向かってくる学生もいたし,刺激的であった。
そういう意味で,今の学生たちには少々物足りなさを感じる面もある。

土曜日には,彼らのベーシック演習入ゼミのときの志願書と,そして授業中に彼らの彼女らの書いたレジュメを持っていこう。そして,成長した自分たちの姿を実感してもらおう。

2010年12月6日月曜日

演習論文大会

先週の土曜日に,課題演習の2年生の4グループが演習論文大会に出場した。
2年生としては頑張ったと思うが,久保ゼミの3年生のグループに奨励賞はさらわれた。
昨年,渡辺ゼミの3年生がいただいた賞だっただけに,残念ではあった。
しかし,本当に良くやったと思う。審査員の先生方からも,お褒めの言葉を頂戴した。

正直言って,3年生3グループと2年生4グループを,1年間通じて指導することの大変さは,想定以上であった。しかし,大会後のゼミ連主催の懇親会や,その後の2次会などで,2年生とゆっくり話し,一様に充実した風の顔を見ると,その甲斐もあったかな,と思えた。
今週末には,来年度の課題演習の合格者たちの初ミーティングがある。また,新しい戦いが始まる。
どう彼ら彼女らに,この気持ちを伝えよう…。

2010年12月1日水曜日

今日から12月・・・そして

いい天気だ。
ホウレンソウの芽は,そろそろ力強く空を目指し始めた。
土が凍る季節だけれども,新しい芽との出会いはそこかしこにある。

今日,来年度の専門演習の新しいゼミ生を迎える新歓コンパがある。
名簿をつらつら見ていると,それぞれの来年の活躍が想像され,楽しく,嬉しく,そして期待に胸が躍る。どう成長させてやろう,と意気込みが増す。うちのゼミに入ったことを後悔はさせまい,そう思う。

また,12月10日には,来年度の課題演習の新ゼミ生との初ミーティングがある。彼ら彼女らには,研究の面白さを伝えたい。ある程度拙くても一応,実証研究の一巡を身につけてもらい,そして上級学年での研究につなげてもらいたい。