2018年3月24日土曜日

かつて書いた文章

大学という場において,ゼミほど学生と教員が濃密に交錯する場所は他にない。
両者はときにぶつかりあい,様々な思いが交差することもあるが,学生は互いに助け合い,教員はそれをサポートし,高い研究成果を目指す。
そこでは,一方で,高いパフォーマンスが求められる。
議論においては,真理の探究のため,容赦のない厳しい指摘が繰り返されることになる。しかし,他方で,そこには,共に遊び,酒盃を重ね,感動を共有し,泣き笑いすることで,家族のような情愛が溢れる。
ゼミとは,議論の場における規律と苛烈さ,その他の場における温かさと情愛が共存する,げに不思議な組織である。
さて,また春がきた。
ともに過ごしたゼミの同志を送りださねば。
彼らとは何百時間を共有したことであろう。
惜別の情を置き去りにして,また新たな同志たちとの闘いに向かおう。
そして明日も白門をくぐる。

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