2011年7月20日水曜日

ジェットコースター

今まで何十回も飛行機に乗っているが…。
あんな経験は初めてだった。

昨日の午後,台風のさなか,鳥取に研究出張に向かった。
裏日本は,風はそれほど激しくないとの予報に接し,なんとか行くことはできるだろうと,そう思っていた。むしろ,帰りの便が心配であった。
多摩センターから羽田空港行きのバスが出ているので,1限と2限の授業終了後,バス停に向かう。
ところが,台風で高速道路が混雑しているとのことで,予定時間より大幅に遅れ可能性があると運転手に告げられる。やむを得ず電車で空港へ。まぁ,これは仕方ない。が,バス利用を前提にしていたため,手荷物は両手にいっぱい。大汗かいた。

空港に着くと,天候次第では羽田に引き返すとのアナウンスがあったが,運航すると言う。運航する以上,大丈夫だろうと,たかをくくっていた。
比較的順調に鳥取空港上空につき,着陸体制に。
しかし,車輪の出る音が聞こえ,ランディングのまさにその時!
ぐっと下に押しやられる感覚を感じたその直後に,エンジンがフルスロットルし,急上昇。
しばらく,相当の角度で急上昇し,背中は座席に押し付けられる。
まさか飛行機でジェットコースターの気分を味わえるとは思わなかった。
エンジンのフルスロットルの状態がしばらく続いたためか,その状態が終了した後も,その残音が機内に響きわたり,エンジンにトラブルが生じたのではないかと不安に思ったほどであった。

上空で少し安定した後,機長の報告。
着陸寸前に強風で地面にたたきつけられそうになり,急上昇したとのこと。
そして,再度のアタックの可能性をさぐるため,しばらく上空を旋回し,待機するとのこと。

間歇的に激しい揺れが来る状態のなか,30分が経過。
その間,となり座席の初老の男性が,ICレコーダーをオンにして,なにやらぶつぶつ。
縁起でもない,遺言でも吹き込んでいるのか。
そう思ったが,私もペンを探る。
息子に何か書き残すか。
止めておこう,ネガティブな思いは,ネガティブな現実を引き起こしかねない。

少々気分が悪くなってきたころ,羽田に引き返すとの機内放送。
ちょっとほっとするが,同時に,明日の仕事をどうしようと猛烈に不安になる。
大事な仕事であり,めったにない実証研究の機会を,企業サイドから頂戴しているのだ。
客室乗務員から時刻表をもらう。
だめだ。
電車では,もう鳥取には行けない。
では,新大阪か姫路あたりまで行き,一泊し,朝一で「スーパーはくと」で鳥取に向かおう。
そう思っていた。品川駅に着くまでは。

無事,羽田に着陸し,チケットの払い戻しをうけ,急いで品川駅に向かう。
ところが,緑の窓口が大混雑。
台風の影響で,あっちこっちのダイヤに影響が出ている模様。
長い行列の果てに待っていたのは,鳥取行きの「スーパーはくと」は,明日の午前中全面運休との報。
それでも迷う。
とりあえず大阪に向かうか。明日の午前になれば,状況は好転しているかも。
しかし,疲れで頭が回らず,ついに断念。
結局,自宅に帰ることに。

ということで,このブログは早朝の研究室で書いている。
実は,前回の鳥取出張も,飛行機が運休し,散々な目にあいながら,ひいふう言いながら,なんとか鳥取に到着することができたという経緯があった。
鳥取は私にとって鬼門か?

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