2012年7月31日火曜日

苦悩がにじみ出る研究

4年生の卒論発表も,4,5回を数える。
この時期にしては,ずいぶん多い方だ。

しかし,皆,発表をきれいにまとめようとする。
ゼミでの発表は,自分で考えてきた筋が,論理的に一貫しているか否かについて,ゼミの皆に叩かれるためにある。
それを怖がっていはいけない。
ゼミの発表前に,私の所に相談しにきたいという子が最近多いが,何のため?
ゼミで叩かれるのが怖いから?
研究は孤独な取り組みだ。
試行錯誤の連続だ。
無駄ばかりだ。
何十編もの論文を一週間かけて読んで,結果として当座の論文作成にはまったく使えないことが分った,なんて笑えないことも再三再四だ。多くの無駄の積み重ねから,直感が磨かれ,センスが磨かれ,努力が身につき,そして初めて人と違う文章が,論文が,書けるようになるのだ。

苦しんで苦しんで,その結果を夏ゼミでぶつけたまえ。
そのために7時間もかけて,全員の発表を夏休みにやるんだろ?
体面なんかを気にしているようでは,真の良いゼミなんかできるわけないだろう。

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