2022年12月6日火曜日

プロデュース論11回目!!

本日のプロデュース論の講師は,日本テレビ放送網株式会社の報道局専任局次長の小林景一氏。

「テレビ報道DX宣言:テレビ報道の現在地」というテーマでご講演いただいた。

小林氏は報道局に長く所属し,報道番組のプロデューサーを担当されてきた。


DX宣言とは…

「デジタルの大きな海に日テレ報道局も舟をこぎだしました。

しかし,この船が行き着く大陸はまだ見えません。

多くのトライ&エラーをしかもスピーディに行い,風に乗ることで見えてくる大陸です。」

報道局DX宣言から:私たちの目的

①信頼に足る質の高いニュースを広く生活者に届ける,私たちのアウトプットは放送とデジタルの2つ

②ニュース配信をはじめ,デジタルを核として報道局のリソースを活用したマネタイズを図る


メディア調査によれば…

メディア総接触時間は400分(週平均)台越えをしたあたりで高止まり,2021年には450分と大幅に伸長

接触時間の過半数はデジタルメディア

テレビ受像機のインターネット接続率が過半数に

マスコミ4媒体広告費を,インターネット広告費が2020年代に入り上回る。


将来像…

埋もれたコンテンツを拾い,地上波に出すだけではなく,外部配信・SNSにも出して売上を上げていこう。

流通コストを抑えるために,コンテンツ・マネジメント・システムを開発する。

検討課題は,オリジナルコンテンツ創出,コンテンツを加工してマンガやクイズ形式で,人を呼び込めるイベント,教育分野などへの展開,ビジネス拡大。


報道局のデジタル配信の「出面」まとめ

自社サイト,日テレNEWS24,日テレTANDAなど,主な外部配信先:ヤフーニュース,LINEニュース,グノシー,Livedoor NEWS等々(17媒体),SNS:Twitter,Facebook,Insta,TikTok,Youtube


SNSに適した出稿を強化

■TikTokでワクチン接種をめぐる正確な情報のショート動画を発信

 専門家に聞く「ワクチンで不妊」ってホント?80万回以上再生されたうえ,多くのコメントがついた。

■各SNSに適した「スタイル,タイトル,見出し,サムネイル画像,タイミング」など

 質を高めることで,ヒット記事に加えて各記事の平均PV数を伸ばす

■SNS上に出稿する動画はPCと簡易ソフトで編集作業,データに基づくグラフィックス

 ビジュアライズの製作作業,TwitterやTikTokへの投稿作業などを記者自らが行う

 生産性の高い新たなワークフローを実践


DXに向けて日テレの強み・弱み

強み

■圧倒的な取材網 24時亜kンニュースコンテンツを作り,365日放送できる

■政治家,警察検察,省庁幹部,皇室等へのアクセスはネットメディアが太刀打ちできない

■公平・正確な情報

■海外支局

■有事に強い団結力・チームワーク

弱み

■何をやるにも人手がかかる,決定に時間がかかる

■重厚長大な放送設備,維持経費がかかる(イノベーションのジレンマ)

 Abemaなどの方がN24より簡易な設備放送している。

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