新しく渡辺ゼミにジョインすることになった22期生は、我々職業として研究を行っている者にとってみれば、ごく当たり前すぎて意識下にあがってこないことことだが、研究とは何なのか、イメージすらできていないだろう。
研究とは、まだ切り開かれていないが、それをすれば後続の人たちがとっても助かるような、そんな登山道を手探りで進み、登攀する行為に似ている。
当然のことながら、一度も迷うことなく、真っ直ぐにルートを切り開くことはできない。
何度も何度も迷いつつ、少しずつルートを切り開いていくしかない。
道に迷うことは、その道が正しくないということを知ることができたという意味で、決して失敗ではない。
いや、そこで登山を辞めてしまったなら、失敗と言うのかもしれない。
しかし、登攀を諦めなかったなら、それは成功への一プロセスに過ぎず、失敗でもなんでもない。
しかし、道に迷ったり、転んだり、もと来た道を戻るのは、肉体的にも精神的にも辛いものだ。
時間もかかってしまう。
そこでどれだけ踏ん張れるか。
人間の進歩は、先人がそこで踏ん張ってきたからこそ得られてきた。
22期生に伝えたい。
私の好きなネルソン・マンデーラの言葉。
人生における最大の栄光は
決して転ばないことにあるのではない。
何度転んでも起き上がることにあるのだ。
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