今日の午後,あるパーティがある。
懐かしい人たちに会える機会。
ただ遠い。銀座。
行きは,まぁいいが,帰りが億劫になってしまうんだよね。
銀座。
昔,大学生のころ,太宰治,坂口安吾,中原中也などを耽読していた時,太宰が良く出入りしていたバーに緊張しながら飲みに行った。
店の名前は「銀座ルパン」といった。
いつも太宰が座っていた席がそのまま残っており,大きな太宰の写真が飾ってあった。
ウィスキーをストレートで飲んだ。
そう飲むものだと思っていた。
太宰の幻影を追うと,そうなる。
が,しくじった。
ずっとダブルで飲んでいたのだが,その料金をシングルの料金と誤解していたのである。
つまり,要するに,金が足りなくなった。
学生証を置いて帰った。
不思議と惨めさや恥ずかしさはあまり感じなかったような気がする。
顛末としては,まぁこんなもんだろう,といった,ちょっとした満足感みたいなものもあった。
その後,2,3回,ルパンに行った記憶があるが,最初の記憶のみが鮮明に残る。
懐かしい思い出である。
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