2日経ってしまいましたが,残りの報告について書きます。
第9報告はKIさんの「学習意欲に対する影響要因の研究」。
自己調整学習の理論を援用して,学習の持続性,動機づけの自己認識,自己効力感,および内発的興味を高めるうえでの,学習方略の利用頻度の効果を実証的に検証した。
幾つかの仮説は棄却されたけれども,おおむね良い結果がでましたね。
一番最後まで研究室に質問に来ていましたね。その甲斐があったかな。
第10報告は,ESさんの「コミュニケーション能力が経営倫理意識におよぼす影響」。
昨今の企業不正の頻発が彼女の問題意識の根底にあった。
どうすれば企業不正のない,倫理が高く維持された経営が実現できるのか,彼女は社内のコミュニケーション能力にその鍵があるのではないかと考えた。残念ながら,仮説は棄却されてしまいましたね。仮説設定の際に,もっとじっくりと検討してあげられなくてごめんね。
第11報告は,YY君の「成果主義の考察」。
成果主義の効果的な運用方法を追求するために,幾つかの導入ケースを考察しました。
もう少し「成果主義」なるものの本質に対する考察ができれば,なお良かったと思いますよ。
第12報告は,KM君の「目標管理制度による仕事意欲の向上」。
目標管理制度の運用に,キャリアデザインを包含させるべきだという,意欲的な提言を盛り込んだ論文ができました。彼は一貫してキャリアデザインの重要さを指摘しており,その点で,しっかりと本人の問題意識が反映されたものができあがりました。
第13報告は,NK君の「ネガティブな感情がフローを通じて創造性を生みだすのに必要な条件」。
フローの力動論モデルに,神戸大学の金井先生の感情とモチベーションに関する説,ならびに個人のパーソナリティ特性を加味したモデル作成しました。実に挑戦的であるが,理論的に筋の通ったモデルを構築することに成功しました。実に面白い。
学生が構築したモデルで,ここまで面白いと思ったものは初めてかも。
報告終了後,4年生とOB・OGとで懇親会。
実に暖かい雰囲気の中,楽しい会話ができました。
4年生とまとまって飲むのも最後だと思い,ちょっと寂しい感じもしましたが…。
でも,まだオイコンがありますね。
気持ちよく君たちを送り出せるよう,3年生と一緒に準備しますね。
とにかく,卒業論文,ご苦労様でした!
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