2011年1月29日土曜日

卒業論文発表会その1

本日,卒業論文発表会が開催される。
というか,発表会ナウ,である。
発表を聞きながら,これを書いている。
基本的に,最後の最後の発表については,私はあまり発言をしない。これまで山ほど意見してきたので,今日はもういいだろう。

さて,最初の報告はHN君の「ポジティブ・フィードバックの受容に対する影響要因の分析」。
言語的フィードバック(褒め言葉など)が研究対象である。褒め言葉がケースによっては,素直に受け入れられない,あるいは逆にマイナスの場合があるのはなぜなのか,ということが問題意識にある。分析の結果,褒め言葉の受け手の承認欲求が高い場合を除き,その言葉を言ってくれる人が信頼できる人である場合,および褒め言葉をタイムリーに言ってくれる場合には,その褒め言葉の受容は促進される,ということがわかった。
設定した分析モデルは,まあまあ良くできていたのだが,モデルの構成変数の測定に手落ちがあり,いざ分析!という段階で,とても苦労することになった。

2番目の報告は,RN君の「多様な働き方に対する若者の意識に関する考察」。
ワークライフバランスに対する若者の意識の実態をアンケートを通じて明らかにするものであった。その結果,現代の若者は多様な働き方に対する受容度が高いことがわかった。
文章構成や展開の仕方に難があったが,最終的にはある程度まとまったかな(!?)。

3番目の報告は,TT君の「オーセンティック・リーダーシップ(AL)に対する影響要因の研究」。
オーセンティック・リーダーとは,自己を偽らずに正直に行動し,他者とは誠実に接し,情報をバイアスなきよう処理するような人である。
ALの程度に私的自己意識や公的自己意識が影響を及ぼしているという仮説をたて,アンケートによって収集したデータに基づき検証したが,その仮説は棄却された。変数の測定方法に難があったかな。

4番目は,MOさんの「シェアード・サービスセンター(SSC)の構造と課題」である。
SSCとは,グループ経営の視点から,社内または企業グループ内で分散して行われている業務を,ある本社部門または子会社に集中し,業務プロセスの効率化をはかる手法である。彼女の問題意識は,SSCが自社以外に,他社にもそのサービスを外販する場合,SSCが失敗するという報告例が増えているが,それはなぜなのか,というものであった。
彼女自身の就職先が,外販を重視するSSCであり,その問題意識は切実であった。考察の結果,適切な手続きを踏んで外販を導入すれば,成功する確率は高くなるであろうという結論を導き出した。 でも,最後に内定先に就職することに対する不安が増幅してしまったとも…。

その2に続く…。

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