大学時代の恩師,木島淑孝先生の会,木島会が大学で行われた。
先生にお話しして,今度研究書を出版すること,そして学位の申請を行っていること等,色々とお伝えした。
先生も歳をとられた…
久ぶりにお話しすることができて,とても嬉しかった。
いつまでもお元気でいてほしい。
12月に出版される研究書の「はしがき」には,このように書いた。
筆者が好奇心の赴くままに好きな研究を行うことができているのは,恩師の木島淑孝先生との出会いがあったればこそである。今から38年前,筆者は,木島先生のゼミの門をたたいた。当時の筆者は,会計学という学問に勤しむどころか大学へもあまり行かず,ただ大好きな昭和文学に耽るだけの自堕落な生活を送っていた。したがって,木島ゼミにおいて学問の側面で貢献した記憶はまったくない。しかし,同期のゼミ生が,バブル経済の真っただ中において悠々と一流企業の内定を得ていくなか,依然として会計学が面白いとは思えなかったが,木島先生のご人格やご発言に傾倒したというその一点のみを理由として,「ダイガクイン」というところに進学することにした。それは思いつきに等しい発想ではあったが,ゼミの時間における木島先生の学生時代の日常生活や恋愛のお話は,不思議に詩的に筆者の耳に響いたのである。
そんな筆者でも,木島ゼミ伝統の合宿での読書会では大いに活躍できたため,木島先生は筆者の大学院進学をお認めくださった。さらに,木島先生は,附属高校出身で入試を経ずに大学に入学し,英語が苦手であった筆者のために,毎週のように拙い筆者の英語の訳の添削をしてくださった。木島先生とお会いしていなければ,筆者の人生は今とは全く異なるものとなっていたであろう。筆者の今の人生は木島先生とのかかわりの延長線上にあり,そしてこれからもずっとそうである。

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