日経ビジネスの3月7日号の小田嶋隆氏のコラム。
20年前のあるプロサッカーチームのコーチへのインタヴューの内容を紹介している。
「あのね。試合を作るのは,芝の上の選手だけど,シーズンを作るのは試合に出ていない選手なんですよ。」
1シーズンを通したチームの状態と,来季に向けた中長期的な戦略は,むしろベンチのメンバーや,ベンチ入りさえしていない練習場の若手の潜在能力と成長にかかっているのだ,とのこと。
その試合の勝利からすると,無駄に思えるようなこと(冗長性)も,視点を変えればとっても大事な欠くことのできないものであるってこと。
あるウェアラブル端末を使った研究では,仕事のパフォーマンスがとっても低くて,社内を歩き回っておしゃべりばかりしている社員の中にも,欠くことができない重要な役割があると指摘している。
そのおしゃべり社員が,いわばハブになって,情報伝達を円滑に行い,他の人・グループのハイパフォーマンスを支えているのだと考察されている。
ハイパフォーマ―だけをヘッドハントしても,他社で能力が発揮できるとは限らない。
多くの人に陰に陽に支えられて,人はパフォーマンスを発揮する。
無駄に見えるようなものも,無駄ではないことが多い。
0 件のコメント:
コメントを投稿