大阪芸大出身の親友は5年前に死んだ。
その親友の卒論のタイトルが掲題。
ともに詩が好きだった。
中也とか。
どっちかっていうと、そっち系のが、ね。
でも、最近、谷川俊太郎が好きだ。
議論したかったなぁ、奴と。
日和ったって言われっかなぁ。
まぁ、いいか。
いいもんはいいから、感性だから、さ、
なぁ?
お互い知らないもんが多かったなぁ?
以下、引用。
「ふくらはぎ」
俺がおととい死んだので
友だちが黒い服を着こんで集まってきた
驚いたことにおいおい泣いているあいつは
生前俺が電話にも出なかった男
まっ白なベンツに乗ってやってきた
俺はおとつい死んだのに
世界は滅びる気配もない
坊主の袈裟はきらきらと冬の陽に輝いて
隣家の小五は俺のパソコンをいたずらしてる
おや線香ってこんなにいい匂いだったのか
俺はおとつい死んだから
もう今日に何の意味もない
おかげで意味じゃないものがよく分る
もっとしつこく触っておけばよかったなあ
あのひとのふくらはぎに
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