2021年4月8日木曜日

上司と部下の心理的資本

上司の心理的資本(効力感、レジリエンス、希望、楽観性)は高ければ、必ず部下の良い行動がひきだされるわけではないということを明らかにしている論文。

部下の心理的資本の水準も大事ということ。

Positive together? The effects of leader-follower (dis)similarity in psychological capital

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0148296320301119?via%3Dihub


上司と部下の間のポジティブな心理的資本の類似性と非類似性が、部下の成果をどのように予測するかを検討することが研究目的。

この研究では、類似性-魅力理論に基づき、心理的資本の類似性は、LMX(上司と部下の交換関係)の質やOCB(組織市民行動)を促進すること、他方で非類似性はLMXやOCBを低下させるという仮説が立てられた。

420人の上司と部下からデータを得て多項式回帰分析を行った結果、仮説通り、非類似性の効果は非対称的であり、上司の心理的資本が高く、部下の心理的資本が低い場合に、LMXとOCBのレベルが低くなることがわかった。

一方、類似性の効果は対称的であり、上司と部下の心理的資本のレベルが高いか低いかにかかわらず、両者の心理的資本の類似性が高い場合、LMXの質を高めていた。

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