2021年4月6日火曜日

ニューウェーブマネジメント

 組織学会の学会誌「組織科学」の最新号の特集は「ニューウェーブマネジメント」。

3編の論文で構成されているが,いずれもかなり挑戦的。

かなり面白い。

一編目は北海道大学の阿部智和先生の「オフィス空間に関する認識と組織内コミュニケーションの関係」。

オフィスにおけるパーティションの高さ,数,機器音は,そのオフィス配置されてからの年数が短い場合(つまりそのオフィスにまだ慣れていない場合),会話が機器音に紛れる状況であるほど,またパーティションの数が少ないと認識しているほど,コミュニケーションが促進されることが分かった。ただ,オフィス配置年数が長くなると,その影響は消える。オフィスに慣れるまでは,少しざわついていて,風通しが良い方が良いが,慣れたらあまりそんなことは関係なくなるってこと。

また,周囲の視線が気にならないほど,コミュニケーションがしやすくなることも分かった。他人の視線が気になると,うまく業務連絡や質問がしにくいということ。ということは,業務連絡や相談などは,別にオンラインで良いってことだね。


その他にも,集合的感謝が情緒的コミットメントに及ぼす効果を明らかにした研究,ワークエンゲイジメントが家庭時間を圧縮するといったネガティブな効果を及ぼすことを明らかにした研究等,かなりオリジナル。

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