2019年6月11日火曜日

プロデュース論9回目!

本日のプロデュース論の講師は毎日新聞社の猪狩淳一氏。
新聞社といっても非常に変わった経歴をお持ちで,新聞社からイメージする仕事は全く異なる仕事をされておられる。
漫画のサイトを開設されたり,漫画のフリーペーパーを創刊されたり…
現在は,プランデッド・コンテンツを制作し,営業し,分析しってのをワンストップで提供する「毎日ブランドスタジオ」のプロデューサーをされておられる。
そもそもこのスタジオ,猪狩氏が毎日新聞の中で行われているビジネスコンテストにおいて提案され,グランプリを獲得し,創設されることになったそうだ。
で,現在は主として映像制作を行っているとのこと。
顧客としては地方自治体,観光産業,企業などであり,コンテンツとしては,番組,CM,映画,イベント,その他IR/CSRなど。

具体例:
今治タオル。
https://www.youtube.com/watch?v=qRhfVU9B04w
映像を制作し,佐藤可士和氏を起用し,ブランドマークを付与し,メディアも活用し,ブランドがかくりつした結果,売上はうなぎ登りとなった。

動画広告は前年比163%。
特にスマホは190%増で,全体の80%を占めるようになっている。
ブランディングに動画は欠かせない。
ブランディング・ムービーの効果に関して,その道の大家のボブ・ドイチェは次のように言っている。
伝える際には,分かりやすい物語や象徴的なアイコンを用意することが効果的。
映像をはじめとするエンタテイメントは「つかんで離さない」という意味があるように,物語を伝えることに適した手法である。

東山堂。
https://www.youtube.com/watch?v=0xknUWeExUg
創業100年を越える書店・音楽教室・楽器店の企業。
大人へターゲットを変更。
地元局1局のみのスポットで,あとはユーチューブ展開。
300万回再生,入会数300%増,数億円の広告効果。
続編もできてしまうほど。
https://www.youtube.com/watch?v=V9I6L_4NDPY

らいよんチャン。
https://www.youtube.com/watch?v=buvNisuxWjE
ライオンのしっぽが4つある「らいよん」チャン。
毎日新聞本社のある大阪の茶屋町が舞台。

エコノミストTV。
これは毎日ブランドスタジオのお仕事。
週刊エコノミスト→皇室アルバムの毎日映画社→毎日新聞がプロデュース→伝統と信頼で企業を紹介する最新WEB動画

動画から映画へ。
現在,猪狩氏は映画の製作にも力をいれている。
映画を通じたCMも盛んになりつつある。

「君の名は。」では,企画段階からサントリーがコラボ。
重要な場面で,サントリーの商品がたくさん出てくる。
いわゆる「プレイスメント」を多用。
https://www.youtube.com/watch?v=iC1avRR3TXQ
このCMは非常にクオリティの高いプレイスメントとして評価されたとのこと。

地域と映画。
地方自治体,地方企業,団体が出資し,企画に参加することも。
富良野や尾道は,映画(「北の国から」,「時をかける少女」等々)を通じて地域ブランディングに成功。
猪狩氏がかかわった映画「マンゴーと赤い車椅子」。
https://www.youtube.com/watch?v=Wmli50WwzBc
鹿児島の大崎町などが参加。
主演俳優(秋元才加,エグザエルのNAOTOら)らが地域イベントに参加。
ふるさと納税が120万円から20億円にアップ!

ミッドナイトバスという映画も地域密着型映画の好例。
https://www.youtube.com/watch?v=L5mMnCs4Pn0
長距離バスの運転手さん(原田泰造)が東京と地方都市を結び,特に新潟が描かれる。
新潟日報社が140周年ということで,とても応援。
新潟県内で11万人を動員。
当時上映していたスターウォーズを上回る興行成績!

まとめ
企業や地域のブランディングが重要。
ブランディングにはストーリーを語る映像が重要。
ブランディングムービーにはクオリティ,メディアとの連携が大事。
ムービーの先に映画がある。
クオリティ,話題性,広がりが期待できる。














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