雨の日は…といきたいところだけど,私の場合,仕事。
別に苦痛ではない。
苦痛どころか,楽しい仕事が多いからよし。
毎週,日経新聞の土曜版の「半歩遅れの読書術」を楽しみにしている。
10月7日は宇宙物理学者の須藤先生が登場されていた。
そして,私が生まれる前にノーベル物理学賞を受賞された朝永振一郎博士の『わが師わが友』をとりあげ,その本のなかで,朝永先生とその師匠である仁科先生との関係が看取できる一節を紹介されていた。
若い研究者に勇気を与える一節なので,ここでも紹介させていただきたい。
「仕事の行きづまりをうったえて,
少しばかり泣き言を仁科先生に書いたのに,
先生から朝がたに返事がきた。
センチだけれどもよんでなみだが出てきた。
いわく,業績があがると否とは運です。
(中略)
ともかくも気を長くして健康に注意して,
せいぜい運がやって来るように努力するよりほかにありません。
うんぬん。
これをよんでなみだが出たのである。
学校へ行く路でも,この文句を思いだすごとに涙が出たのである。」
若い研究者,特に院生は,暗闇のなか登山をしているような,そんな絶望的な気持ちになることもあるだろう。
でも,ノーベル賞をとられるような偉大な研究者だって,同じように悩み苦しんできたんだ。
大丈夫。
いつかは明けない夜はないし,晴れない靄は決してない。
一歩ずつ前に進んでいこう。
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