本日,原価計算論の授業で,正式な授業アンケートとは別に,簡単なアンケートを行った。
私の授業では,その日の講義内容に直接・間接に関連するトピックについて,簡単に考える問題(略称TAI)を出して,それを採点し平常点に加えている。
主として,そのTAIに関するアンケートを行った。
最初の質問は,今まで行ったTAIの中で最も印象に残ったのは何かというもの。
最も皆の印象に残ったのは,松下幸之助の講演のテープを聞かせ,さらには鉄拳のパラパラ漫画を背景画像とした馬場俊英の「弱い虫」のミュージック・ビデオを視聴させて,質問したTAIだったようだ。
原価計算とは全く関係ないが,私の原価計算論の講義を運営していくうえで,非常に大事なTAIだった。
そのTAIを実施した趣旨は,以前にこのブログでも書いたが,要は授業中に行う練習問題を解く際に不正行為をしても,自己のために何にもならない,自らを貶めるだけの行為であることを気づいてほしいというものであった。
私は,そのTAIを通じて,学生たちが自らそれらのことに気づくことに期待した。
不正な行為を発見する都度,厳しく叱責するだけでは効果は少ない。
やはり内省に基づく自己変革を促したかった。
でも,原価計算論の授業を半分つぶして,道徳や倫理に関する説教くさい話しをしたうえでのTAIだったため,私自身,あまり学生に受け入れられる自信はなかった。
ところが・・・
「そのTAIを通じて,今までの自分の弱さに気づいた」
「弱い虫のビデオに感動して,家に帰り,親と一緒に見た。出会えてよかった」
「これからの自分の生き方に大きな影響を与えることになった」
などなど・・・
非常に多くの学生に受け入れられていたようで,心から嬉しかった。
もちろん,そのTAIの実施以降,講義を通じて,学生の受講態度の劇的な好転に気づいてはいた。
しかし,改めて文章で,学生たちから,そのビデオを見た感想や感動を伝えられ,涙が出るほど嬉しかった。
半期4単位の週2回の授業も,今日で29回目。
また,教員になってからの休講無しの記録が伸びた。
正直,半期で30回の講義は,私もしんどいと思う。
でも,今回のような学生の声を聞くと,また次の期も頑張れる。
いつも思う。
私は大学で学生に教えているが,同時に学生にも教えられている。
どうもありがとう,諸君。
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