2012年7月10日火曜日

パラリンピック

今日の非常勤先のT大学での出来ごと。
授業終了後,一人の女学生が質問に来た。
来週の期末試験を事情によって受験できない,ついては課題を課してくれないか,とのこと。
私は今までにこの手の申し出を,公欠届が出る場合を除き,受け付けないことにしてきた。
事情を聴くと,水泳の大会があるという。
そこで,公欠届は出るのかと,まずは聞いた。
出ない,なぜなら大学の部活動ではないからと,その彼女は答えた。
では,対応は難しいといったんは答えたが,ふと関心をもち,どういう水泳の大会かと聞いた。
すると,パラリンピック出場をかけて日本での一位を争う大会であるという。

彼女の右足は完全に義足であった。

特別な対応を約して,私は自分のメールアドレスを教えた。
にっこり笑い感謝の言葉を述べる彼女。
きびすを返し,待っていてくれた友達の所に戻っていく。
その後姿にしばし目が離せず,一瞬,彼女のこれまでの人生に思いを馳せようとして・・・止めた。

私になぞ,到底その一端すらも想像できまい。
分っていることは,これから彼女が闘いに向かうということだけ。
日の丸を背負い,我々に勇気を与えてくれるために。
いや・・・彼女が何のために闘うのか,その理由を空想するのは止めよう。

いいじゃないか
勇気をもらった
それだけで

ありがとう

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